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「さっきスマホを見たら、NISAの評価額がまた何万円も減っていた……」——そんな経験をした日、あなたはどんな気持ちになりますか?
2026年6月29日、日経平均株価は後場だけで630円超の急落を記録。キオクシア、フジクラ、ソフトバンクグループといった半導体・テクノロジー関連の主力銘柄が軒並みマイナスに転じ、ネット上では「NISAが怖い」「もう売った方がいい?」という声が一気に広まりました。
このニュースを見て「自分の積立投資、大丈夫なのかな……」と不安になった方、その気持ちは至って自然です。しかし、ここで焦って動くかどうかが、10年後の資産に大きな差を生むと言っても過言ではありません。
この記事では、株価が急落した日に個人投資家・NISA初心者がやりがちなNG行動と、今日から実践できる正しい対処法を、具体的なステップで解説します。
- 株価急落時に「売るべきか・持ち続けるべきか」の判断基準
- NISAの評価額が下がっても焦らなくていい理由
- それでも不安な時に頼れる無料相談窓口
なぜ今、株価がこれほど揺れているのか?背景を3分で整理
まず、今回の急落の背景を簡単に理解しておくことが、冷静な判断につながります。
今回のマイナス寄与の上位に名を連ねたのは、半導体メモリのキオクシア、光ファイバー・電線大手のフジクラ、そして投資持株会社のソフトバンクグループです。これらはいずれも「AIブーム・半導体ブームの恩恵を受けて急騰した銘柄」であり、短期間に株価が大きく上昇していた分、利益確定売りが出やすい状況にありました。
株式市場では「高く買われすぎた銘柄が調整(値下がり)する」という現象は、歴史的に何度も繰り返されています。2023〜2025年のAI投資ブームで半導体株は一時2〜3倍に上昇した銘柄もあり、専門家の間では「いつ調整が来てもおかしくない」と言われていました。
また、アメリカの金利政策の先行き不透明感や、円相場の変動なども重なり、機関投資家(大きな資金を運用するプロ)が一斉にリスクを避ける動きをとることで、下落が加速しやすい環境にあります。
つまり、今回の急落は「経済の崩壊」ではなく、上昇しすぎた相場の健全な調整局面である可能性が高いということです。こうした調整は過去20年間で何十回も起きており、そのたびに市場は回復してきた歴史があります。
もちろん「今回も必ず戻る」と断言することはできません。しかし、だからこそ「正しい判断基準」を持つことが大切なのです。
まず確認すべきポイント/多くの人が陥るよくある勘違い
「評価額が下がった=損をした」は間違い——これが、最初に理解すべき最重要ポイントです。
NISA口座で積立投資をしている場合、表示されている「評価損益」はあくまでも「今この瞬間に売ったらいくらになるか」を示したものです。実際に売却しない限り、損失は確定しません。これを「含み損(ふくみそん)」と呼びます。
たとえば、月3万円を5年間積み立てて合計180万円を投資した人が、急落後に評価額が160万円になったとします。「20万円損した!」と感じますが、売らなければこの損失は「紙の上の数字」にすぎません。その後相場が回復すれば、評価額は元に戻る——あるいはさらに増える可能性があります。
よくある勘違いをまとめると、次のようになります。
| よくある勘違い | 正しい理解 |
|---|---|
| 「下がったから売って損切りすべき」 | 売らなければ損失は確定しない。回復を待つ選択肢がある |
| 「積立を止めれば被害が少ない」 | 下がった時期こそ安く口数を買えるチャンス(ドルコスト平均法) |
| 「今が底値か天井かは専門家が知っている」 | プロでも底値・天井の完全予測はできない。長期視点が合理的 |
| 「NISAは元本保証がないから危険」 | 元本割れリスクはあるが、長期・分散・積立で軽減できる |
金融庁の「つみたてNISA」制度の説明資料でも、「長期・積立・分散投資が資産形成の基本」と繰り返し示されています。急落時の焦りは、この原則を崩す最大の敵です。
今日からできる具体的な対処ステップ5つ
株価急落時にまず取るべき行動は「何もしないこと」かもしれません。ただし、それは盲目的に放置するのではなく、正しい根拠を持って「動かない判断」をすることです。以下のステップを順番に確認してください。
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【確認】自分の投資目的と期間を再確認する(所要時間:5分)
NISAを始めた時、「老後資金のため」「10年後のマイホームのため」など目的があったはずです。その目的が急落で変わりましたか?もし変わっていないなら、今すぐ売る理由はありません。投資期間が5年以上残っているなら、今の下落は「通過点」である可能性が高いです。 -
【確認】生活防衛資金(緊急予備費)が確保されているかチェックする
投資のルールとして、「生活費3〜6か月分は現金で確保した上で、余剰資金を投資に回す」が基本です。もしこれが崩れているなら、投資金額を見直す必要があります。ただし、その場合も「今すぐ全額解約」ではなく、毎月の積立額を一時的に減らす、という選択が現実的です。 -
【判断】保有している商品の中身を確認する
「eMAXIS Slim 全世界株式」や「楽天・オールカントリー」のような全世界インデックスファンドを保有している場合、1つの国・業種の急落が直撃しにくい構造になっています。一方、個別銘柄(特定の会社の株)や特定国・特定セクター(半導体など)に集中投資している場合は、リスクが高く、ポートフォリオの見直しを検討する価値があります。 -
【行動】積立の設定は基本的に変更しない
下落局面で積立を継続することは「安い価格でより多くの口数を買える」ことを意味します。これをドルコスト平均法と呼び、長期投資の強力な武器です。たとえば、1万円で基準価額1万円のファンドは1口しか買えませんが、基準価額が5000円に下がった時は2口買えます。将来価格が回復すれば、安く仕込んだ分だけ利益が大きくなります。 -
【記録】今の気持ちと判断根拠をメモしておく
「〇年〇月の急落時、焦って売ろうと思ったが、目的と期間を確認して継続した」という記録を残しておくと、次の急落時に冷静でいられる根拠になります。投資日記は地味ですが、長期投資家の間では非常に重視されています。
やってはいけないNG行動——急落時の「感情的な5大ミス」
急落時の感情的な行動が、長期リターンを大きく損なう——これは行動経済学の研究でも繰り返し示されている事実です。具体的なNG行動を確認しておきましょう。
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NG①「全額売却して様子見する」
「底値で売って、また上がったら買い直す」という発想ですが、プロでさえ底値・天井を正確に当てることはできません。実際に「底値近くで売り、その後急回復した相場に乗り遅れた」という経験をした個人投資家は非常に多いです。モルガン・スタンレーの調査では、S&P500(米国主要株500銘柄)の「最高の10日間」を逃しただけで、20年間のリターンが半分以下になることが示されています。 -
NG②「SNSや掲示板の情報を元に即座に売買する」
急落時のSNSは「○○は終わり」「暴落が来る」「今すぐ売れ」といった煽り情報が飛び交います。これらの情報の多くは根拠が薄く、発信者の意図(ポジション解消、アクセス稼ぎなど)が混在しています。特に株価急落時はフェイクニュースや誇張情報が増えます。SNSは参考程度にとどめ、意思決定の主軸にしてはいけません。 -
NG③「下落が止まらないうちに追加投資を大量に行う」
「安くなったから今がチャンス」と、生活費や緊急予備費まで崩して追加投資するのは危険です。底値がどこかは誰にもわかりません。さらなる下落に耐えられる精神的・資金的余裕がある分だけ動くのが鉄則です。 -
NG④「毎日・毎時間の評価額を確認し続ける」
頻繁に評価額を確認するほど、感情が揺さぶられて誤った判断をしやすくなります。行動経済学では「損失回避バイアス(損をする痛みは利益の喜びの約2倍」と言われています。長期積立投資家は月1回の確認で十分です。 -
NG⑤「急落を機に複雑な金融商品(レバレッジ商品・FXなど)に乗り換える」
「NISA がだめならFXで稼ごう」「レバレッジETFで取り返す」という発想は非常に危険です。これらの商品はリスクが格段に高く、急落局面では損失が何倍にも膨らみます。投資初心者・中級者は近づかないのが賢明です。
投資のプロや長期投資家が実践している「急落時の心得」
急落を「怖いもの」ではなく「情報」として処理できるか——それが個人投資家の成否を分ける最大のポイントです。
世界最大の投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏は「株式市場は、せっかちな人から辛抱強い人に富を移動させる装置だ」という言葉を残しています。これは急落時の対処を端的に表しています。
日本の長期投資家の間でよく語られる実践的な工夫を紹介します。
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「投資ポリシーステートメント」を事前に作っておく
「何のために投資するか」「どんな時に売るか(売らないか)」「リスク許容度はどのくらいか」を文書化しておく方法です。急落時に感情ではなくルールに従って判断できるようになります。A4用紙1枚で十分です。 -
「暴落シミュレーション」を年1回行う
「もし保有資産が30%下落したら、生活・精神的にどのくらい影響があるか」を事前に考えておきます。30%下落でも生活に支障がないと確認できれば、実際の急落時に慌てにくくなります。 -
保有する商品を「何十年経っても説明できるもの」に絞る
「なぜこれを買ったか」「どんな仕組みか」を他人に説明できないものには投資しない、というルールを持つ長期投資家は多いです。全世界株式インデックスなら「世界中の企業に分散投資して長期的な成長を享受する」とシンプルに説明できます。 -
急落のたびに「過去の回復データ」を確認する
リーマンショック(2008年)、コロナショック(2020年)、どちらも数年以内に相場は回復・更新しています。日本株も長期的には上昇トレンドにあります。過去データは「必ず回復する保証」ではありませんが、急落時の感情的な判断を抑制する効果があります。
また、資産の約10〜20%を「現金(または短期債券)」で保有しておくことで、急落時に追加投資する余力を確保しつつ、心理的な安定も保てます。ファイナンシャルプランナーの多くが推奨する「コア・サテライト戦略」もこの考え方に基づいています。
それでも不安な時の相談先・公的制度
「自分ではどう判断すべきかわからない」という時は、無理に一人で抱え込まないことが大切です。お金の悩みは専門家に相談することで、思いのほかスッキリすることがあります。
以下に、無料または低コストで相談できる窓口をまとめます。
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金融庁「相談窓口」(0570-016811)
金融商品のトラブルや疑問について、平日10時〜17時に相談できます。NISAの仕組みや証券会社とのトラブルなど幅広く対応しています。 -
日本FP協会「くらしとお金の相談窓口」
ファイナンシャルプランナー(FP)に無料で相談できる制度です。ライフプランに合わせた投資方針の見直しを相談するのに適しています。予約制で1時間程度の面談が可能です。 -
証券会社・銀行のFP相談サービス
多くの証券会社・銀行では、口座保有者向けに無料のFP相談を提供しています。ただし、商品を売ることが目的の担当者もいるため、「中立的な立場から意見を聞きたい」とあらかじめ伝えることが大切です。 -
消費生活センター(188番)
「強引に金融商品を勧められた」「怪しい投資話に乗ってしまった」という場合はこちらへ。悪質な金融商品トラブルへの対応もしてもらえます。
また、「NISA非課税枠を使い切ってしまった」「iDeCoとNISAどちらを優先すべきか」といった制度活用の疑問は、国税庁・厚生労働省の公式サイトにFAQが掲載されています。制度変更が頻繁にあるため、必ず最新情報を確認するようにしてください。
よくある質問
Q1. NISAで含み損が出た状態で年を越すと何か損しますか?
A. 新NISAの場合、含み損のまま年を越しても「損益通算」や「翌年への繰越控除」は適用されません(これはNISAの非課税扱いの裏側でもあります)。ただし、含み損の状態で売却しない限り、税負担は発生しません。損失確定を避けたいなら、評価額が回復するまで保有し続けるのが基本的な考え方です。年末に無理に損切りして非課税枠を失うより、長期保有で回復を待つ方が多くの場合合理的です。
Q2. 積立NISAの毎月の設定金額を今だけ減らすのはありですか?
A. 生活費が苦しくなった場合は、積立金額を一時的に減らすことは問題ありません。ただし、「急落が怖いから減らす」という理由なら注意が必要です。下落局面は安く買える好機でもあり、積立を減らすと長期的なリターンが下がる可能性があります。あくまで「無理なく続ける」ことが最優先。精神的・資金的に余裕がある範囲で継続することが、長期積立の本質です。
Q3. 「今が底値」という情報をSNSで見ました。信用していいですか?
A. 残念ながら、SNSや一部のメディアが発信する「今が底値!」という情報は、根拠が薄いことがほとんどです。底値を正確に予測できるプロは存在せず、こうした情報は注目・フォロワーを集めるために発信されているケースが多いです。参考にするなら、金融庁・日本取引所グループ・大手証券会社のアナリストレポートなど、一次情報に近い信頼性の高いソースを優先してください。特に「○○万円を○○万円にした実績あり!」「今なら間に合う!」という煽り文句には警戒が必要です。
まとめ:今日から始められること
株価急落のニュースを見て不安になるのは、当然の感情です。大切なのは、その感情に流されて取り返しのつかない行動をしないことです。
- 含み損は売らなければ確定しない——評価額の下落と実際の損失は別物と理解する
- 積立は止めない・減らさない(生活に余裕がある限り)——下落局面は安く買えるドルコスト平均法の恩恵が大きい
- SNSの煽り情報より、自分の投資目的と期間を信じる——「何のために投資しているか」が判断の基準になる
今日できる最初の一歩は、NISAを始めた時の「初心」を思い出すことです。「10年後のために」「老後の安心のために」——その目的は、今日の630円の急落で変わりましたか? 変わっていないなら、あなたの判断は正しい方向にあります。
それでも迷う時は、一人で悩まず、金融庁の相談窓口や日本FP協会の無料相談を活用してください。お金の不安は、専門家の言葉で想像以上に楽になることがあります。
💹 投資を始める/加速したい方へ
相場分析を効率化したいなら市場情報をかんたんにチェックできるTOSSY、日本株の取引を始めたい方には初心者にも使いやすいDMM 株、FX自動売買で時間を有効活用したい方にはフジトミ証券のシストレセレクト365、プロの銘柄選定眼を参考にしたい方には株歴50年超のプロが今、買うべきと考える銘柄レポートがおすすめです。
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